【50代お勧め映画】ある1人の少女の為に是枝監督は「万引き家族」を作った!
「海街diary」から是枝裕和監督ファンになり、過去の作品も観るようになりました。
「そして父になる」
「海よりもまだ深く」等
是枝裕和監督作品は
「家族をテーマ」
が多いですよね。
是枝組のキャストは
リリーフランキーさんや樹木希林さんの出演が多いの気がしますが、是枝組で欠かせない重要なピースなんでしょうね〜。
重要なピースが足りない気がする映画もたくさんありますが、はまり役みたいに、
「この俳優さんじゃないとダメ」
違ったものになってしまう場合もあります。
第71回カンヌ国際映画祭で、
「万引き家族」は
最高賞の「パルム・ドール」を獲得。
日本人監督作品としては、
1997年の今村昌平監督「うなぎ」以来21年ぶりです。
全てのピースが綺麗にはまり、
「万引き家族」は完成された結果が
最高賞の「パルム・ドール」を獲得になったと思います。
最高賞のパルム・ドールを獲得した前評判で、期待も大きくなり、愛しの嫁さんとイオンシネマへ!
ネタバレにならないように感想を書きます。
「万引き家族」のポスターには
「家族としての笑顔」
キャッチコピーは
「盗んだのは絆でした」
血の繋がりのある家族でも、
ニュースにもあるような事件があります。
「子供への虐待」
「しつけ」という名の下に虐待されていて、親として考えられない状況や内容に、怒りさえ感じる事さえあります。
是枝裕和監督曰く、
「テレビみたいに不特定多数に向かって流すものほど、誰か一人の人間の顔を思い浮かべながら作れ。それは母親でもいいし、田舎のおばあちゃんでもいいし、友人でもいい。結果的に、それが多くのひとに伝わる」
当初、この映画のタイトルは、
「万引き家族」ではなくて、
「声に出して読んで」
だったそうです。
親からの虐待を受けて施設に移され、学校もそこから通っている子供達。
是枝監督が取材に行った時に、ちょうどランドセルを背負って帰ってきた女の子がいました。
是枝監督が
「今、何の勉強してんの?」
と話しかけたら、国語の教科書を取り出して、監督達の前でいきなりレオ・レオニの「スイミー」の朗読がはじまり、施設の職員の人達が、
「皆さん忙しいんだからやめなさい」
って言うのも聞かないで、最後まで読み通したそうで、是枝監督とスタッフみんなで拍手したら、すごく嬉しそうに女の子が笑って、
その時是枝監督は、
「ああ、この子はきっと、離れて暮らしている親に聞かせたいんじゃないか?」
そんな女の子の為に「万引き家族」を作ったそうで、「声に出して読んで」のタイトルも納得出来ます。
ただ、タイトルとして「声に出して読んで」だと伝わり難いという事になり、「万引き家族」になったそうです。
柴田家の6人目の家族となった「ゆりちゃん」を通して、「スイミー」を朗読した「女の子」が映し出されている感じがします。
親からの虐待に耐えながら、柴田家での生活で、強く生きる少女に成長したんじゃないかと思えました。
是枝監督作品は、
色々考えさせる作品が多いですね。
血の繋がりがあっても
家族になれない場合だってあります。
血の繋がりがなくても
家族という同じ枠にピッタリ合う
そんなピース、一つ、ひとつ。
家族としての繋がりが、
絆という一つの絵になる。
映画館を後にして、
「万引き家族」のポスターが目に入り、
6人の笑顔がそんな一つひとつのピースに見えて、
「映画って本当に良いもんですね」なんて、
映画の余韻にズッポリと浸りました。
「万引き家族」
おすすめの映画です!
イオンシネマだと、夫婦で2,200円でした!
laugh x laugh でいこう!